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1106 越後白山・二王子岳

2015年4月4日(土)〜5日(日)

山頂直下はまるで爆裂火口の様

 
 この早春の時期に登った越後白山は、私の「百名山」に入る。
 慈光寺の駐車場の少し奥まで車で入った私たちは雪のない斜面を見上げスノーシューを置いていくことにした。しょっぱなからの急登にあえぎつつ雪のない道を進むと陽の当たる斜面に何とピンクや薄紫のショウジョウバカマが咲いていた。きっと雪が融けてすぐに咲いたのだろう。みずみずしくたくさんの花をつけていたのは土壌の養分が豊富ということか?
 なおも急な陽当たりのよい道を進むと二合目を過ぎた辺りから登山道の右側に薄いピンクのイワウチワの大群が咲き誇っていた。イワウチワは、谷川でも坪山でも5月に見た覚えがある。色は少し薄い感じだが、なにしろまだ4月の初めだ。私たちは、スノーシュー山行に来ているわけで、こんなにも大群のイワウチワに会えるなんて思いもしなかった。お花たちのおかげで気分は上々、頂上を踏めなくてもこの山に来てよかったとつくづく思う。たぶん、ほかの人が見たらニヤニヤしながら登っていたことだろう。
 少し平坦になる3合目を過ぎると雪が出てくる。その辺りは、よくカレンダーなどに出てくる景色で、ブナの周りの雪が融け陽は燦々と降り注ぎのどかな春の景色そのものという中を登っていく。もうこれだけでも私の中では、百名山に入ってもいい山になった。この白山は、たった1000M余りの山だが高低差は800Mはある。そして下越の山なので雪は充分に積もり、上部の登山道の標識はかなり上についていた。その雪も標高が低い山なので暖かい空気に包まれるとアッという間に雪が消えそこに白、ピンク、紫の花々が競って咲くのではないかと思われる。はたして、もう少し上には紫のキクザキイチゲや白いイチゲも咲いていた。
 しかしお花もそこまでで上の方はしっかり雪が付きマンサクの花がこれも見事に何本も咲き輝いて見えた。が、道は急な登りで一部は枝を掴みながら登った。この辺りまでくると頂上を踏めるとは思えなかった私でもちょっと頑張ればピークを踏めるのでは?と思いだし、お腹もすいてきたが休憩も取らずに飴玉一つを頬張りピークまで行く。周りの景色もよく見えた。避難小屋を過ぎこれ以上高いところはない場所で代わる代わる写真に納まり小屋まで戻り昼食にする。小屋は地元山岳会の手できれいに整えられていた。
 下りは行きにも増して急に思えたので、ピッケルを出して下ったが、転んだ。これでは、12月の時、スノーシューを履いての登下降ではさぞかし大変だったことが窺える。今回はツボ足での往復だった。
 土曜日の予想外の好天で、白山は1000M程度の山だが多少苦労しながらもお花や展望に恵まれ雪も味わいながら、朝立ちで登れる楽しい山だった。 また、宿泊先の裏五頭山荘ではちょうど山菜の時期で、カタクリ・アザミ・カンゾウ・セリ・フキノトウなどなど春の恵みに感謝しながらごちそうをいただいた。ちなみに山菜は6月下旬までいただけるそうだ。
 夜はきれいな月が出ていて明日の二王子もと期待したが、残念ながら日曜日は朝から雨。おいしい朝食をゆっくりいただき、清潔な山荘を後にした。車の提供者のoさんとYさんに感謝しながら帰路に着いた。

Script by T., Photo by O.

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