1997 鹿児島:奄美大島・加計呂麻島(第2回)
  
期   日:2023年10月1日(日)~10月4日(水) 
参 加 者;計11名
費  用:92;000円
コース概要:
 昨年に続く2回目の企画に11名が参加して頂く。 山行数日前にフィリピン沖で発生した台風 14号は台湾方面に進路を変え直撃を免れたが、台風の影響で曇りや小雨からいきなり太陽が顔を出す南国特有の天候の下で奄美の自然と文化を尋ねる山行であった。
 1日目:奄美大島最北端の笠利崎灯台に登り、2日目:マンゴローブ内のカヌー体験と加計呂麻島の自然観察、 3日目:奄美の最高峰“湯湾岳”の山頂を目指し亜熱帯植物が道に垂れ下がる山道のドライブやリュウキュウチクの生い茂る宮古崎遊歩道を散策し奄美の自然を体験した。 過去の豪雨の影響で湯湾岳展望台への道は閉鎖され海岸線を迂回して湯湾岳登山口に到着したが、生憎の雨にて山頂への木道は滑り登頂を断念したことは残念であった。 郷土料理と島唄LIVEのお店では若い唄者の三味線や皆が叩くチジンの音に合わせて踊り、大島紬村では泥染め~機織りまでの工程を見学し奄美伝統の文化を体験して頂いた。 観光のメインとしていた田中一村記念美術館も奄美パークが休館日の為残念ながら見学できなかったが、参加された皆さんはこの山行を楽しまれた様子で無事に解散できたことに係として感謝です。

 1日目(10月1日) 晴れ
コース :
羽田空港10:30/(昼食)/12:20=JAL=奄美大島14:20/14:50=(車)=あやまる岬15:20
     =笠利崎灯台(散策)15:50/16:30=ホテル17:40/18:10⇒郷土料理と島唄LIVE⇒ホテル

 奄美大島参加者11名が元気に羽田空港に集合し、リーダーの挨拶後、空港内で昼食を済せて奄美大島へと向かいました。
 現地は湿度がとても高かったです。空港よりレンタカーにてあやまる岬・奄美大島最北端の笠利崎灯台を散策しました。 笠利崎ではとっても大きな亀さんのモニュメントが有り、「夢をかなえるカメさん」と言う施設名との事。「夢」というワードが年齢的ちょっとかけ離れているかな?  皆さんはどんな夢をお願いしたのでしょうか? 気になりました。
 その後、宿泊先に到着後、ホテルから少し歩いた所のお店「郷土料理かずみ」で美味しいお食事とお店の常連さんの素敵な島唄を聞きました。 三味線・太鼓に合わせて踊り、皆さんほろよい気分な頃、奄美出身のリーダーが、奄美民謡をほんの少しだけ唄ってくれました。ちょっと素朴な唄い方が新鮮でした。

(N  記)

 2日目(10月2日)曇/小雨
コース :
ウエストコート奄美にて朝食7:00/ホテル出発8:15=(レンタカー)=マングローブパ ーク世界遺産
      センター9:00/9:30⇒カヌー乗り方講習/マングローブカヌー体験9:50/11: 00
      古仁屋港へ出発11:30=せとうち海の駅12:10/昼食/13:10⇒古仁屋港発13:30=
      (海 上タクシー)=加計呂麻島・生間港13:50/14:00=(レンタカー)=諸屯(デイゴ並木) 発14:30
      =瀬相港(いちゃむん市場)発15:15=於斉(ガジュマル)発15:45=島尾敏雄文学碑公園発16:05
      =民宿ココナッツハウス着17:00/夕食18:30

 朝食後、2台の車に分乗しマングローブパークへ向け出発。先ず、隣接している「奄美大島世界遺産センター」を見学。受付前には、長さ約2cmのハブの齒が展示されている。 年間30人程が噛まれる被害かでているとのこと。展示室入り口には、ミロコマチコさんのグリーンを主体とした力強い奄美の森とそこに棲む生き物が描かれた壁画が迎えてくれる。 小規模の展示室は、奄美の森とそこに棲む生き物を観察したり奄美大島の自然の価値と護るための取組などが展示されていた。 アマミノクロウサギは短い耳と後ろ足が短い特徴を持つが、交通事故にあいやすく、センター内には、「アマミノクロウサギ交通事故防止キヤンペーン」のポスターも貼ってあり地元ならではの苦労を知る。 また、金作原原生林について樹齢100年越えの巨木が生い茂り、亜熱帯の木々、巨大なシダ、貴重な野生生物が棲息する地域で、ガイドか原生林を案内してくれるそうで一度は訪れてみたいものである。
 空は雨が降ったり止んだりの中、カヌー体験場所へ移動。見渡すマングローブの原生林は“潮は満ちカヌーを今、漕ぎいでぬ。”である。 簡単なカヌーの乗り方講習後体験。雨カッパと救命胴衣を着けパドル片手の勇者の様を記念撮影。いざ出発。カヌー同士衝突したりマングローブの枝に突っ込んだりとパドル操作がいそがしい。 しかし、僅かな時間でバトルの扱いも少しづつ慣れてくるもので11艘のカヌーは、マングローブの間をゆっくりすすむ。 途中、インストラクターよりマングローブを構成する植物の説明やオヒルギやメヒルギの塩分排泄機能をもつこと。二酸化炭素浄化機能が優れている等興味深く聞いた。 握り拳程のサキシマスオウの実は引潮に乗って幾つも流れ、カニが忙しそうに幹を這う。 そんなたのしいカヌー体験は1時間で終了。
 その後、古仁屋港近く「せとうち海の駅」でマグロ丼の昼食を頂き、海上タクシーにて加計呂麻島生間港へ。軽自動車3台に分乗し諸鈍へ向かう。 諸鈍のデイゴ並木を傘をさして2kmほど散策。樹齢300年越えの並木は、白い砂浜が続くビーチに沿って植えられ、6月頃に深紅の花が咲き乱れるらしい。 どれ程美しいかしらと想像しながらあるく。そしてここは、『男はつらいよ』第48話のロケ地でりりーの家が保存されていた。
 その後、車で瀬相港の「いっちゃむん市場」へ。地元でとれた魚や野菜が並ぶらしい。時間的に商品数は少なめだがギャバを購入。その後、於斉のガジュマルを見に車で移動。 ガジュマルは、美しい海を前に樹齢700年の貫禄で空に向って聳え立ち大きく枝葉を広げていた。幹に触れガジュマルのバワーを少しわけていただく。
 集合写真をとった後、最後の目的地、島尾敏雄文学碑公園へ向け出発。 鬱蒼とした木立の中に島尾敏雄の文学碑があり、作家としての彼を讃える顕彰碑があり、墓がある。そして、海沿いの遊歩道を少し歩くと特攻艇震洋のレプリカが格納されているのがみられる。 島尾敏雄は1990年カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『死の棘』の原作者である。彼は戦争時特攻隊長で戦争での極限体験や妻ミホどの出合いが島尾文学原点になっていると說明がある。 周辺は、入り組んだ入江に静かな海が拡がり美しい所である。島尾文学に想いを馳せることができる場所でもある。 余
 韻を残し宿泊先民宿ココナッツハウスにむけ出発。美味しい夕食は島らっきょうやグルクン、伊勢海老のお味噌汁。皆の笑顔と地元のお酒と共に今日も美味しくいただき、素敵な一日でした。

(H  記)

 3日目(10月3日) 雨一時曇
コース :
羽ココナツハウス朝食7:10/ハウス出発8:10=生間港8:40=フェリー=古仁港9:00/15
      =徳浜の断崖11:20/11:30=湯湾岳大和村側駐車場12:25/58=マテリヤの滝13:20/40
      =野生保護センター14:00/35=宮古崎遊歩14:45/16:10=ホテルばしゃ山村17:10
      /ホテルにて会食18:30(2号車は宮古崎=大浜海岸=ホテル17:40着)

 台風の影響で前線が押し上げられての雨であるが、止むことを願い朝食後、雨の中、レンタカー3台でココナツハウスを出発。 フェリー“かけろま”で生間港を出港、風雨であったが揺れる事無く古仁屋港に着き、レンタカー2台で湯湾岳展望公園に向う。 途中、宇検まで来ると土砂崩れで通行止め。展望公園を断念。 リーダーの判断で、かごしまロマン街道を走り、徳浜の断崖で展望を楽しみ、美しい海岸線を愛でながら大棚まで行き湯湾岳大和村側登山口へ向う。
 駐車場に着くと天の恵みか瞬時雨が止み、昼食、登山口で写真を取り、ボードが滑るので残念ではあるが登山は断念下山。マテリヤの滝へ向う。 本当に美しい太陽の滝ツボから、マテリアの滝と呼ばれるようになったが、残念ながら太陽は雲隠れ、雨で豊富な水量の滝を見学。
 野生保護センターへ向う。クロウサギ、ツグミなどのはく製。奄美の森の生き物たちの映像観賞。 美しいリアス式海岸を走り、宮古崎遊歩道をハイキング。幸いにも雨は上がってくれました。岬一帯にリュウキュウ笹が群生している美しい宮古崎を楽しみ、ホテルばしゃ山村に向う。 雨は強·弱·一瞬上がるという天候の中、奄美群島最高峰694mの湯湾岳登山は叶わず残念であったが、唯一、宮古崎遊歩道をハイキング出来たことは幸いでした。 登山は晴れが最高のご馳走と思った1日であった。有難うございました。

(I  記)

 4日目(10月4日) 曇/晴れ
コース :
羽ばしゃ山村8:40=大島紬村9:00/10:00=スーパーBIG II(庭園散策/買い物)10:10/11: 10
      =けいはんひさ倉11:25(昼食)12:00=ばしゃ山村にてティータイム12:40/13:20
      = レンタカー返却13:40=奄美空港14:00(解散)/奄美発15:15=JAL=羽田空港着17:05

 楽しい旅もとうとう最終日となってしまった。今日のスケジュールは まず大島紬村にて伝統工芸を学び、お土産を買い、昼食に奄美名物の鶏飯をいただく事だ。 予定にあった奄美パークは残念ながら休館日であった。   大島紬村では女性スタッフの方が行程を追いながら どの様に反物が作られるかを説明してくれた。 絹糸を泥で80回も染めて、緻密な設計図で模様を描き、糸の交差一つ一つを確認しながら織る。 正確性と根気のなせる技である。私は大島紬は芸術品だと思った。  鶏飯は白飯の上に錦糸卵や鶏のほぐし身、椎茸等をのせて その上から鶏のスープをかけていただく奄美大島のソウルフードである。サッパリしているが栄養もとれて簡単に食べられることが 暑い奄美の人達に受け入れられたようだ。 今は観光客と地元の人で店は賑わっていた。  
 3泊4日の旅はリーダーの故郷、奄美大島の空気を存分に感じられた充実したものとなった。 これもひとえにリーダーのご尽力の賜物である。感謝の思いでいっぱいである。

(N  記)