参加者:8名
費 用:16000円(熊谷駅から)
天 候:曇
行 程:熊谷駅南口(7:10)=宝珠山登山口(12:48)ー城山14:13/23ー登頂断念(14:33/41)ー登山口(15:25)=裏五頭山荘(泊)=駐車場(8:44)ー慈光寺(8:57/9:05)ー稜線(10:06/20)ー登頂断念730m地点(11:33/46)ー駐車場(13:34)=熊谷駅南口(18:50)
越後白山頂上方面を望む。でも雪庇が怖くて進めない。それにスノーシューでも腰近くまで潜る。限界です。
厳冬期並みの寒波襲来で、大雪予報が喧しい中、越後の山にスノーシュー登山に出かける。新雪は美しいが、行動は困難だった。 一日目 「宝珠山」 関越道を北に向かい、上越国境が近づくと空はどんより鉛色。そして関越トンネルを抜ければ、予想通りの吹雪。除雪の車が低速走行する後ろをだらだらとついて行く。当初予定していた上越国境の三国山など、向かう気にもなれず。さらにそんな時のためにと、予備に考えていた六日町や小出のIC近くの里山さえも、全く問題外。登山口に行っても車から出る気にもなれないだろう。 広い魚沼盆地を走って最後の切り札、五頭連峰最南端の宝珠山に向かう。するとなんと下越地方に近づくと空には青空が覗き雪も止んできた。赤松山森林公園の近くに車を停め、喜び勇んで宝珠山に向かう尾根に登る。 送電線鉄塔に到着すると、五泉市方面の展望がひらけてきた。雪を纏った田畑や家並みが見渡せる。薄日まで差してきた。だがいかんせん、登山開始時刻が遅すぎた。赤松城山をすぎて、標高370m地点で今日の行動を中止し、下山することにした。 部分的にある急坂を注意して下降し車に戻る。短い時間だったが、新雪の感触を楽しむことができた。ここから今宵の宿「裏五頭山荘」に向かう。道路には雪が積もっていたのだろうが、しっかり除雪されており、山奥の一軒宿に安全に到着することができた。裏五頭山荘は清潔で配慮の行き届いた素敵な宿だ。もっと埼玉の近くにあればといつも思っている。歓談しながら山菜づくしの夕食を味わって、明日の天候を気にしながら床に就いた。 |
二日目 「越後白山」 宿の豪華な朝食をすませ、車に積もった30センチほどの雪を振り払って越後白山の登山口、曹洞宗の古刹慈光寺に向かう。寺より500メートルほど手前に駐車場があり、ここが登山口だ。ここからしばらくの林道には雪が少なく、スノーシューを手でぶら下げて歩いていった。慈光寺は国登録の文化財で、新潟県内でも有数の古刹らしい。確かにまるで京都のお寺かと見まごうほどで、山中の寺とは思えないレベルだ。門前を辞しさらに進むとやがて雪が深くなり、いよいよスノーシューの出番となった。 沢沿いの道を進み、やがて尾根線1合目の標柱から登高が始まる。主稜線に出るまで、時に激しい急坂が行く手を阻むが、既に数人分のトレールがあり、思いの外淡々と高度を上げていく。しかし昨シーズンの菅名岳といいこの白山といい、尾根に出るまでの登路はハンパない傾斜である。同じような標高の首都圏の山とは比べ物にならない難しさと楽しさが味わえる。 稜線に出ると、あとは歩きやすい尾根道になるが、徐々に雪が深くなる。時にスノーシューでもひざ上まで潜る。先行していた地元の登山者を我々のラッセルに飲み込んで、協力して進んでいく。ワカンとスノーシューのトレールが続いていたが、やがて高齢に見える男性に追いついた。トレール脇で食事中であった。ワカンを履いている。追い越すと、あとはスノーシューの足跡だけになった。しかもひとり?な感じだ。しばらくトレールを追うと女性が一人下山してきた。言葉を交わし、すれ違って少し行くと、そこでトレールは途切れた。さっきの女性が一人でここまでラッセルしてきたのだ。 その地点からは傾斜が急になり、しかも積雪も増加して、先頭は腰から胸近くまでの高さの雪壁にスノーシューを蹴り込むようになった。当然スピードはガタ落ち。すると先頭からこれ以上は無理と声がかかる。見れば稜線は細く、左側に雪庇がかかり、これを避けるために右側に寄ろうにもブッシュが倒れかかって進めない。積雪はスノーシューで腰くらいまである。残念だがここで断念。2日続けて頂上を踏めないという結果になった。一緒に行動していた地元の青年も、こんなことは滅多にないと驚いていた。 最高到達点で記念撮影の後、もと来た道を帰っていく。空には晴れ間が広がり、青い空が眩しい。途中でのんびり昼食にしたが、木の間越しの青空はまさに紺碧の空で、頂上で見上げたかったと、つい愚痴ってしまう。 尾根から急坂をなかば落ちるように下山して沢沿いの登山道を慈光寺に向かって降りていく。頂上は踏めなかったが、一時はキャンセル料を払ってでも中止にしようかと思うような悪天予報だった週末に、こんな素敵な新雪の山を味わえたことを山の神に感謝して越後の山をあとにした。 Script and Photo by O. |
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