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1019 佐久・茂来山

2014年5月17日(土) 本部合同

下山途中にあるトチの巨木「こぶ太郎」。生命力にあやかりたい。


 素晴らしい晴天に恵まれた。アプローチのバスの車窓からも八ヶ岳が美しく望まれて、期待が高まる。少々荒れた林道をバスは登山口まで登ってくれた。
 登山口からは樹林帯を歩くが、やがて青空に萌え立つ新緑がまぶしい、素晴らしい登山道になる。既に名山の雰囲気を醸し出している。沢筋を離れ、急傾斜の道をたどると、頂上へと続く稜線に出る。北側からの風は、薫風というにはちょっと冷たいが、急坂にほてった体には心地よい。ここからはやや細い稜線に、時折岩が混じる快適な道を頂上へと歩いていく。下山路の分岐を過ぎると、茂来山の頂上はすぐそこであった。
 頂上はこの上ないほどの大展望だった。ぐるりと360度、山座同定が忙しい。残念ながら北アルプスは頂上稜線が雲の中であった。またバスからはよく見えた八ヶ岳にも雲がかかっているのか、あるいは手前に雲があるのか、頂上を隠されてしまった。だが南アルプス北部の山々は素晴らしい眺めで、いつかこの残雪期に登ってみたいものと思った。また狭い頂点のすぐ下に肩のような広場があり、焚き火の跡もあった。ここに泊まって夜景を愉しむのもありか?
 頂上でゆっくり昼食にした後、下山にかかる。沢源頭の広い斜面をジグザグに降りていく。やがて雪渓が現れた。注意深く、ステップカットしながら降りていく。登山道脇に巨樹が出現する。「こぶ太郎」かと思ったが、何の標識もない。名もない巨木のようだ。さらに下ると林野庁選定「森の巨人たち100選」に数えられるトチの大木が現れた。代わる代わるにこぶ太郎に触れて生命力のおこぼれにあずかる。ここで小休止した後、一気に林道終点のバスが待つ駐車場へ下山した。
 佐久の名山、茂来山は素晴らしい林相と頂上の大展望でまさに名山の名にふさわしい山だった。

Photo by Y. & O. and Script by O.

 
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