957 裏岩菅縦走 「岩菅山から切明へ」

2013年11月2日(土)〜3日(日)

烏帽子岳へ向かう稜線から、裏岩菅山を振り返る。


 天気予報が良くなく、不安の出発であったが、新幹線の長いトンネルを出ると、軽井方面は抜けるような青空と一面の紅葉が広がっている。長野電鉄の車窓からは紅葉の始まった山並みがすばらしい。湯田中でのバス客も殆どが地獄谷温泉で下車、蓮池乗換バスでは我々を含め3人のみ、3連休の観光地としては寂しい。
 リフト下の一ノ瀬登山口から幅1m余りの上条用水に沿って歩き始める、途中に岩の割れ目から音をたてて湧き水が吹き出している、用水の始点になるアライタ沢で水を汲む。冷くて容器を持つ手が痛い。3L余り詰めた後、いきなり木の階段の急登が始まり段差が大きいため重いザックが足にこたえる。延々と続く階段で顔面に汗が吹き出る。
 ノッキリの分岐からやっと尾根に出てジグザグのきつい登りをこらえて一等三角点と石の祠の山頂へ着く。モヤがかかっているが360度の展望で近くは苗場山、遠方に平ガ岳、燧ガ岳、西方に妙高・黒姫、左方奥に双耳峰の鹿島槍がかすかに見え、南に浅間山の白煙が多い。富士は見えず。石壁の小屋で暖かいストーブにビール、ワインの夕餉、外は星空。
 早朝も苦労してストーブを燃やし、温かい朝食の後、雲間の日の出を見ながら尾根沿いに裏岩菅山を目指す。細長い山容の北端が頂上でこちらの方が岩菅山より46m高い。
 しばしなだらかな尾根歩きが続き、眼下の紅葉と温和な好天に最高の秋山気分を満喫。
 鋭いやせ尾根を登るとペンキで烏帽子と書いてあるが地図の烏帽子岳はさらに前方にある。幅約2mにわたって笹原をきれいに刈り上げた登山道が続き有難い。右直下に鋭い岩壁をもった烏帽子岳を過ぎてから刈り上げた笹根の斜面道は足首のバランスが難しく、さらに笠法師山からは2mを越える笹原の間の斜面と急坂の道に神経と体力を費やす。
 樹林帯では落ち葉下の石や粘土に足をすくわれながら下山。切明の発電所を左に吊り橋を渡ると大勢の観光客と車。さらに和山温泉へ向かう自然道は案内標識とは異なり、道なき道を1時間余り歩いて和山温泉に到着。老婦人独りの民宿温泉に浸かった後、ビールで良く頑張ったと乾杯する。宿から鳥甲山の岩峰がすばらしく次ぎの目標と決める。
 最終のバスに乗り、乗換えの津南バス停で雨が降ってきた。ここまでの好天ときつかったが楽しかった山旅に感謝し、湯沢駅にて再度ビールで乾杯した。
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