905 皇鈴山〜登谷山〜釜伏山

2013年4月18日(木)

天 候: 晴れ
参加者: 10名

【奥武蔵どっちを見ても山笑う 不詳】
バスを降りると、萌木色に染まる山肌に名残の山桜、まさに春の季語“山笑う”の真っただ中、埼玉百山候補の皇鈴山、登谷山に向かう。

【山路来て何やらゆかしすみれ草 芭蕉】
【春なれや名もなき山の薄霞 芭蕉】
レベルAのハイキング、林道を縫う登山路はよく踏まれ歩き易い。路端には、タチツボスミレ、ニョイスミレ、エイザンスミレなど各種スミレの花ざかり。初夏を思わせる陽気に霞む彼方の山並み、眼下の山里。爽やかな風が滴る汗に心地よい。

【風筋や縺(モツ)れしままに錨草 飯島晴子】
【一人静花のさびしさ見せもせず 河野南畦】
二本木峠を過ぎると芽吹きはじめたヤマツツジの群落、愛宕山への路はまさに山野草の宝庫、ジュウニヒトエ、ヒトリシズカ、カタクリ、イカリソウ等々書きだせば切りがない。

【春の花槍の面影どこえやら 不詳】
愛宕山から皇鈴山へはひと歩き。山頂のあずまやでゆっくりと昼食。広々した山頂のあちこちに可憐なセンボンヤリが咲いている。

【鈴鳴らすときに揃ひて神楽舞 鷹羽狩行】
皇鈴山から尾根通しに電波塔の建つ登谷山をへて釜山神社へ。運よく“石戸開の舞”の奉納神楽を見物することが出来た。

【ゆとりなく路険の芽吹き目に入らず 不詳】
神社の裏手に回りしばらくするとこれまでの遊歩道的登山路は一転、岩混じりの険しい登りとなるがわずかで釜伏山山頂に出る。ここからがびっくり! なんとレベルAにはあるまじき岩場の急斜面下り、それも下れども下れどもと思えるほどに険路が続く。目の前の萌え出る木々の芽を愛でる余裕はまったくない。

【風薫り脚も軽やか風の道 不詳】
緊張から解放され、再びのんびりと歩ける路をしばらく行くと山里へでる。村おこしの一環として整備された風の道をたどり足も心も軽やかに波久礼駅に向かう。

H.記


槻川を渡り二本木峠に向かう

林道を縫いながら

愛宕山付近

階段路を避けて回り路

広々した皇鈴山山頂

皇鈴山山頂

登谷山山頂

石戸開の舞

釜伏山の険路下り

風の道