天 候:晴・曇のち雨
費 用:3000円
参加者:5名
行 程:
20日 霧来沢登山口駐車地点(11:28)-杉山ガ崎(14:13)-(15:02)御神楽岳管理舎(泊)
21日 御神楽岳管理舎(06:32)―(06:48)本名御神楽(06:51)―(07:29)御神楽岳(07:44)―(08:23)本名御神楽(08:28)-(08:38)御神楽岳管理舎(09:05)-杉山ガ崎(09:52)-(11:39)登山口駐車地点
管理舎下の鎖場から見た杉山ガ崎への稜線、紅葉が美しい。
1日目 熊谷駅いつもの7時集合で、東北道を経由して、福島県金山町へ向かう。高速道路を下りてからの一般道が長い。昼近くになってようやく霧来沢の御神楽岳登山口に到着した。全部で自家用車が6台、駐車してある。さて、御神楽岳管理舎(無人小屋)の混雑はどうだろうか。 登山道入り口で、登山届けを提出した後、霧来沢沿いの平らな道を歩き始める。ほどなく八乙女の滝に着く。小さな滝だが、両岸が門のようになっており、左岸から高巻くのだが、鎖場のある急峻な道で神経を使う。 滝を過ぎると、さらに道は霧来沢にそって続き、やがて八丁洗い板と呼ばれるなだらかなナメの脇を登っていく。かなり長いナメで、散乱している小岩がなければ美しい眺めだろう。歩いていく道の傾斜はほとんど感じられない程度で、たいして長い沢でもないのに随分のんびり落ちていく沢だ、と思ったが、その理由は後で分かる。 道は徐々に沢から離れ、傾斜が増してきた。どうも地形図とはだいぶ違う道のようだ。やがてジグザグの道になり、杉山ガ崎への稜線の途中にでた。左から出会う稜線上の道も確認できる。登り易いように道を変えたと思われる。さあここからは尾根上の急登だ。適宜休憩を入れながら、ゆっくり登っていく。 杉山ガ崎からは展望の良い稜線を、周囲の紅葉に目を奪われながら登っていく。霧来沢の源頭が見える。まるで谷川岳東面の岩場のようだ。霧来沢は源頭部で相当な高度分落ちてしまうので、あとはのんびりと下る沢なのだ。すさまじい岩壁に圧倒された。「会越の谷川岳」といわれる所以であろう。こんな沢が山を取り巻いているのが、御神楽岳なのだ。 しばらく尾根を進むと、急な長い鎖場にでた。周囲に潅木が立ちこめているので、あまり高度感は感じないが、もし木がなかったら、かない怖い鎖場だろう。慎重に鎖をたどり、悪場を克服すると、今夜の泊まり場である、御神楽岳管理舎はもうすぐそこだった。二階建ての実に立派な無人小屋で近くに水場もあり、快適な小屋である。今月初めに新調したというストーブも据え付けてあり、薪もたくさんある。しかも今夜の泊まり客はどうやら我々だけになった。 すぐに今夜の食事のために、豆腐を作る。水取りから帰ったメンバーが薪ストーブに火を入れる。女性陣はあまり使われていないらしく、かなりホコリの溜まった二階を掃除している。さすがはみんな山慣れたメンバーである。ストーブの薪に火がつき、日がだいぶ傾いたころ、いつもの宴会スタートだ。ストーブで温めた湯豆腐をつつきながら、ビール、日本酒、焼酎・・・。そして今夜のご飯は、係秘蔵の(ドラえもんの秘密道具のように)「とざんようあつりょくなべぇ!!(登山用圧力鍋)」で炊いた白米に各種ご飯のお供。今夜デビューは、100円ショップで手に入れたグリコフリーズドライカレー。これはお湯で溶かすだけで、十分においしいカレーができるという優れもの。しかも当然100円(プラス消費税)。さらに食事しながら、もう一度圧力鍋でご飯を炊いて、冷めたところで酢飯にして、いなり寿司を明日の朝食用に作る。係の食料計画は、作戦どおりに実行されたが、ひとつ「お茶」を忘れたのが大失敗だった。 |
2日目 昨夜は夜半過ぎまでは満天の星空でよく晴れていたのだが、明け方近くになって、強風が吹きはじめ、さらに起床する頃には濃霧と時折来るシャワーのような雨のミックスで、芳しくなかった天気予報が大当たりであった。 しばらく様子を見てから小屋を出発し、国境稜線である本名御神楽を目指して歩いていく。天気が悪いのは稜線のみで、下界の方は明るく、時々日も差しているようである。ほどなく本名御神楽の頂上に着く。視界はほとんどないが、近くの稜線は紅葉が美しい。潅木が茂っているためか、あまり風当たりも強くないので、御神楽岳を目指すことにした。 一旦下って、細い稜線をたどる。霧の中、本当に紅葉が美しい。小一時間で二等三角点の埋設された御神楽岳に着いた。頂上の展望盤には周囲の山々が記されているが、今日はまったく見えない。また、北側の水晶尾根などの岩尾根もまるで見えなかった。残念ではあるが素晴らしい紅葉が堪能できたことに感謝して、頂上を後にした。 下山を開始すると、先ほどよりは展望が開け、これから戻っていく本名御神楽や、振り返ると御神楽岳本峰が錦を纏って毅立する姿が見られるようになった。こうなると立ち止まっては、美しい紅葉に感嘆の声をあげることが多くなり、時折流れる日差しに輝いて、一層美しさを増す木々を見つめる時間が長くなる。誰ともなしに、素晴らしい山だと、感激の声が漏れる。 本名御神楽の頂上で、新潟県側の眺めに別れを告げ、管理舎に戻っていく。そして一夜の宿を整理して、帰路につく。鎖場を慎重に下って、杉山ガ崎に向かうと、今日初めての登山者に出会った。さらにその後には、新潟の団体さんが続いた。天気予報が悪かったせいか、すれ違ったのはとうとうこの二組のみであった。 急坂を下り、八丁洗い板に着く頃から、雨が降り出した。かなりの本降りで、すれ違って登って行った人たちが気になるほどだった。八乙女滝の高巻き道を濡れた岩に気をつけながら通過し、あとは登山口駐車場に向かって、黙々と歩いた。 金山町営の玉梨温泉せせらぎ荘(入浴料250円!)で濃い温泉に浸かって疲れを癒し、昭和村の苧麻庵(ちょまあん)という蕎麦屋で新そばを堪能して、今回の山行を締めくくった。 script by O. & photo by O., Y. and I. |
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