NO 812  奥多摩むかし道


期 日2012年5月17日(木)
参加者15名
天 気晴れ
費 用2,500円
コース南浦和7:35=8:06西国分寺8:15=8:53青梅8:56=9:31奥多摩9:45
―奥多摩むかしみち南氷川入口9:55-槐木10:20-白髭神社11:20
―しだくら橋11:55~12:35-浅間神社13:10-青目立不動堂13:45
-水根14:15~水と緑のふれあい館14:25=バス停奥多摩湖15:14
=奥多摩駅15:35
 奥多摩駅のそばの観光案内所で、コースのマップをいただき出発。ほどなく氷川大橋に来る。橋のたもとに奥氷川神社があり、鎌倉末期のものという高さ50メートルもの杉の木に、みんなの足が止まる。根元から三本に分かれている大木は存在感があり、何か厳かな気配を漂わせている。
 すぐに右折して、「奥多摩むかしみち」の入口となる。石畳の道は、巾もあり、歩き易いが、のっけから急坂にあえいだ。羽黒坂という難所で、昔は木炭運びの人や馬が苦労した所だそうな。左手に小河内ダム建設時のトロッコの線跡がみられる。まもなく槐(さいかち)木に到着。地名のいわれとなった天然記念物の槐の大木がある。エンジュともいう木で、ネムやアカシヤの葉に似た葉をつけている。急坂を登りつめた休み場として賑わったとの説明を読んで、当時を想像してみる。木炭を積んだ大八車や馬、大きな荷を背負った人々が、木陰で一息ついていたのだ。
 道は左手に多摩川の清流を見て、緩やかに続く。海抜400メートル前後のこの辺りは、木々の緑がまだ初々しさを残している。花盛りのシャガ、セリバヒエンソウ、カラスビシャク、ジュウニヒトエ、クサノオウなど可憐な野の花や蝶が、次々と目を楽しませてくれる。友達や家族で、にぎやかに歩きたい所だ。
 白髭神社では、小さな社殿にのしかかるような石灰岩の大岸壁が迫力満点だ。これも天然記念物。道を進むと、すっぽりと腕が入りそうな穴のある「弁慶の腕抜き岩」や、耳の痛い時に穴の開いた小石を供えて、回復を祈ったという「耳神様」など、山村の人々の素朴な、ひたむきな暮らしが偲ばれる場に出会う。
 しだくら橋に来て、対岸に渡ってみる。つり橋で、一度に五人しか渡れない。結構揺れて、一同やや緊張気味。橋板の両脇はネットでおおわれている。橋の中ほどで、ソロソロ下を眺めると、目のくらむような急流で、素晴らしい渓谷の姿があった。渡り終わった所は、平らな木陰で、時間も丁度よし、昼食となる。ここでコースの半分ほど歩いたことになる。例の如く、持ち寄った手作りのお惣菜をいろいろ楽しみ、お腹がいっぱいになったところで、再び橋を渡って、むかし道に戻る。今は幅広く、歩きやすい道だが、人ひとり通れるほどの狭い旧道では、馬が谷へ落ちることもあり、供養の馬頭観音や、珍しい牛頭観音が道端にひっそりと立っている。馬の水のみ場というのも残っている。ここで馬を休ませ、馬方は茶屋でいっぷくしたそうだ。縁結びの地蔵だの、虫歯地蔵だの、人間くさい神様達に、昔の人たちの暮らしが身近に感じられる。
 ゆるやかな、広い道というイメージは、終わりに来て崩れ、西久保からは山道で、結構な登りとなる。左手に小河内ダムの大きな姿が、壁のようにそそり立つのを見ながら、「やっぱり山登りだ。」と つぶやく。浅間神社まで登ってきて、木立の上の方にあるらしい社殿の方を見上げると、「鹿だ。」と声があがる。「いや、カモシカだ。」よく見ると、一頭のカモシカが、木に背中をこすりつけている。「かゆいのかしら。」
 青目立不動までひと登りする。そこの展望台に出ると、奥多摩の山々に囲まれて、静まりかえって広がる奥多摩湖が初めて姿をあらわす。ここからは下りになり、水根に出て、湖畔に着く。湖と山々のたたずまいを存分に楽しみ、一同記念写真に納まる。
 お天気に恵まれ、新緑の色に一日体が染まるような、気持ちの良いウオーキングだった。花あり蝶あり、史跡あり。秋の紅葉の頃もよさそうだ。なによりも、「むかしみち」の存在を知る機会となったのが、うれしかった。山の中の小河内村と氷川村を結ぶ生活の道ということだが、当時の山村の人々の暮らしに思いをめぐらせる物や場所に次々と出会うことが出来た。いつものハイキングとは違う、人間臭さが面白かった。

(M記


 
奥多摩駅を9時50分頃には出発。
いつもは素通りする氷川の三本杉。東京で一番高いという。
「むかし道」案内板の前で、土地の方が説明してくださる。
涼しい植林帯を行く。
シャガの白い花が杉林に良く合う。
天然記念物のサイカチの大木の下で、一休み。
‘近代産業遺産?’小河内ダム建設のために敷かれた鉄道跡。
白髭神社の石灰岩の大岩壁。
うわ~、腕が抜けない~。「弁慶の腕ぬき岩」
イロハカエデの大木。秋にはさぞかし輝くことだろう。
’むかし道’にも、今の生活は営々と続く。
しだくら橋は、定員五人!揺れる~。
恋を叶えてくれるというお地蔵さん。我々には関係ないか....。
惣岳渓谷の眺め。
さすが木の里、奥多摩では炭焼き釜は健在。
奥多摩湖俯瞰。都民の水がめでもあり、都交通局の電力も賄っているとか。
心配した俄か雨にも会わず、初夏のハイキングは無事終了。

Photo by T.

 

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