788 上信国境/湯ノ丸山スノーシュー

2012年1月22日(日)

八ヶ岳 雲海に浮かぶ八ヶ岳連峰


 前夜、関東は雨模様で山行を迷ったが、「長野県地方は曇」という予報を信じて、いつもの時刻に熊谷駅南口を出発した。地蔵峠への道は積雪があり、古いスタッドレスタイヤでは、少々滑りながらも何とか峠に到着した。
 装備を整えてスキー場を巻いて行くキャンプ場への道を辿る。我々の前には、スノーシューの人や山スキーの人たちが軽快な足取りで進んでいく。我々も順調にトレールを辿り、キャンプ場先の分岐から鐘のある稜線の十字路に向かって登っていく。
 登りきって稜線に出ると、北側の展望が開ける。曇り空の下、草津白根山あたりが雲海の上に浮かんでいるのだが、曇天のためコントラストが低くて見えにくい。小休止の後、湯ノ丸山に向かって登り始めると、視界が開けて雲海に浮かぶ八ヶ岳が見えてきた。「もしかしたら北アルプスも見えるかも」と期待が膨らむ。 時に柔らかい新雪に足をとられたり、予想以上に雪に潜ったりしながらも、着実に高度を上げていくと、割とあっけなく南峰の頂上に着いた。
   
 鐘のある分岐にて、湯の丸山をバックに
湯ノ丸山南峰より、雲海の彼方に北アルプス北部を望む
 頂上からは360度の展望だ。遠望も効くのだが、曇天のためとても見ずらい。それでも真っ白な北アルプスの北部が、雲海の上に浮かぶさまは壮観だ。残念ながら穂高岳方面は雲がかかっているのか、まったく見えない。目を北に転じれば、妙高や火打山、焼山、高妻山、戸隠山などが連なっている。四阿山も見えるがその先は、白砂山あたりまでで、谷川連峰などはよくわからない。振り返れば籠ノ登山の上に真っ白な浅間山も顔を覗かせている。
 風当たりが強くて寒いので、三角点のある北峰の岩陰で昼食にしようかと考え、北峰まで行ってみるが、風は避けられず、結局往路を戻って適当なところで大休止することにした。
 妙高山や火打山、高妻山などが何となく見えている
湯ノ丸山南峰にてうっすら見える北アルプスをバックに 真っ白な浅間山本峰がわずかに顔を覗かせている
 南峰に戻って、北アルプスなどの展望に別れを告げると、さっき来た道を快調に下山していく。ネイティブスキーヤー、Y氏が難しいショートスキーで時に軽快にトレールを滑り降りていく。いつの間にか群馬側の雲海が霧散し、やっと谷川連峰も見えてきた。降るにしたがって、風当たりもおさまってきたが、傾斜が急なので結局、最初の鐘のある十字路まで戻って大休止にした。
 ここからは稜線通しにスキー場に向かい、Y氏はスキー場を「風切る早さ」で下山、スノーシュー組は、林道コースを辿って地蔵峠に戻った。
 帰路、日帰り温泉にも立ち寄って、スノーハイクの一日を充実した気分で終えることができた。

(O記

 南峰へ戻っていく
新雪が深いとショートスキーは大変らしい 真っ白な谷川連峰が見えてきた