T レンズフレア
レンズフレア (Lens flare) は、カメラによって写真・映像を撮影する際に、太陽などの極めて明るい光源がレンズに向けて当てられている時に生じる光の像です。ハレーション(Halation)とも呼ばれます。映画や写真などの撮影では、一般的にハレーションは撮影者のミスであり、この現象は嫌われ、基本的にそれが発生しないように努めます。本格的なカメラには必ず付けられるレンズフードなども、ハレーションを避けるためのものです。
その一方で、レンズフレアは強烈な光、あるいは力強さなどを表現するための効果としても好んで用いられます。レンズフレアの色・形は撮影に使用されるレンズによって異なります。フレアは発生原因によって分類されます。
T−1 レンズゴースト
レンズの境界面で反射が繰り返された光の像で比較的はっきりしているもの。一列に並んだ斑点が画面の中心を通ることが特徴。例作1では薄い紫の斑点に、例作2では濃い赤紫色に写っています。ただし、これはレンズの軸が画面中心で直角に交わる場合で、通常そのようになっていますが、中版以上の大部分と35mm版の一部のカメラでは意図的に変えられます。フィルムよりデジカメに発生しやすい傾向があります。技術の進歩により減少します。
T−2 回折による像
太陽の中心から放射状に刷毛で引いたように出ている光がそれで、絞りの縁で回折した光が裏側に回りこむために生じる像です。光の波動性に基づく自然の本質で技術とは無関係ですが絞りにより制御できます。絞り込む(Fを値大きくする)程大きく出る。絞りF32の例作2の方がF8の例作1より強く出ている。
T−3 レンズの汚れや埃によるもの
例作2の不規則に出ている斑点は埃によるもので、レンズを綺麗にすれば無くなりますが絞り込むと、とても出やすくなります。例作2はF32なので沢山出ていますがF8の例作1では見えません。F11くらいまでなら普通出ません。レンズが汚れている場合は全体的に白っぽくボーっとなります。
U スミア&ブルーミング
例作1の縦に入っている強い像がそれで、撮像素子に強い光が入ったとき素子内であふれた電荷が近くの素子まで次々と溢れさせてしまう現象です。1画素の大きいデジイチ(デジタル一眼レフ)が有利です。撮像素子に強い光が入ることが原因なので@絞りを絞る、A高速のメカニカルシャッターを使用する、ことで減少します。したがってこのような操作がしやすいデジイチが有利になります。F32の例作2では発生していません。フィルムカメラでは当然のことながら発生しません。
V デジイチとコンデジ
両者の大きな違いは撮像素子の大きさ(10倍程度違う)とシャッター&絞り選択の自由度の大きさです。重い&デカイ&高いと三重苦を背負っているデジイチですが、厳しい撮影条件と絞りやシャッター速度の効果を生かした撮影では有利です。デジイチの存在価値はこんなところです。デジイチを「被写体に向けてシャッターを押せばすばらしい写真が撮れる」と思って購入すると「こんなはずでは・・・」と言うことになるのでここまでの記事も参考にしてください。 |