No.1741 北海道・道央と道北の旅/ナチュラルウオーク2

期日 2021年6月24日〜28日(木〜月) 4泊5日
参加 計8名
費用 約90,000円

概要 2018年の北海道・道東の山行に次いで今回は道央と道北の旅。 旭川からレンタカーに て美瑛、富良野、増毛、豊富、宗谷岬、浜頓別、稚内へと780q移動し、随所で散策 した。日々の天気は良く、 名高い山々の雄姿や広々と開墾された農地・牧場を眺め、 原生公園等の散策では北海道特有の花や鳥の鳴き声に癒され、開墾時の趣が残る酒蔵 や鰊番屋を訪れ、 初夏の道央・道北を満喫した4泊5日の山行であった。

O 記)

第1日目

天 候  晴
コース   羽田空港10:40=旭川空港12:15=トヨタレンタカー12:45=美瑛・パッチワークの丘
      (13:20/14:20)=放牧酪農場(14:20/14:40)=三愛展望公園(15:20)=四季彩の丘
      (15:35/15:50)=美馬牛駅16:10=富良野・夕茜舎17:20

 旭川空港からレンタカーにて、美瑛・パッチワークの丘に向かう。 広大な起伏のある丘に 麦、アスパラ、ビート等の色とりどりの畑が十勝連峰を背景に広がり、畑の規模の大きさと我々以外に人影がない事にただただ驚く。 丘の至る所にCMで有名になった“ケンとメリーの木”、“マイルドセブンの木”等多くの観光名所があり訪れた。 暑くもなく寒くもなくそよ風の吹く中、どの道を歩いても飽きる事はない雄大な風景だ。
  放牧酪農場に立ち寄って味濃い搾りたての牛乳等を味わい、美瑛駅、三愛展望公園等を 経由し四季彩の丘に向かった。 花が咲ききっていないとの事で入場料は無料ながら、四季彩 の丘の園内にはサルビア、ラベンダー等咲きだしていた。四季彩の丘はあまりにも広く散策 を早々に切り上げ、 富良野の畑の真ん中にある民宿・夕茜舎に向かい寛いだ。

※写真をクリックすると拡大写真が見れます。
 美瑛・パッチワークの丘の“ケンと
メリーの木”をまず訪問
 数年前までこんもりとしていた
“マイルドセブンの木”
 本物そっくりの羊や子猫のオブジェ
の有る農場直営店で一休み
 
 
 
 美瑛軟石を生かして作った趣ある
石作りの美瑛駅舎です。
 遠方に十勝連峰を望む広大な
“色彩の丘”のサルビア花畑前にて
 夕食前のひと時を夕茜舎のお庭にて
富良野岳を仰ぎ寛ぐ



第2日目

天 候  晴
コース  夕茜舎7:45=富良野・千望峠フットパス歩き(8:30/11:50昼食12:20)=増毛町 に移動
     (芦別市、滝川市、北竜町経由)=増毛町・国稀酒造15:10/15:40=増毛館

 宿を早々と出発し、 10kmフットパス歩きの出発地である富良野“千望峠駐車公園”に向か う。案内板もなく出発したが、幸運にも大型農機を運転する方に出会い道を確認し進む。遠 方に十勝連峰を見つつ、広大な麦畑の中から飛び立つひばりの声を聴くのも心が弾む。途中 の農家の空き地に展示されている古い農耕機や発動機を見学しつつ谷間の森へ進む。ブナ林 の木々の彼方に鴨達が泳ぐ江幌貯水池に沿う谷間の小道を歩くのも快適だ。黄色のブタナの 花咲く広場で休息後、アップダウンの有る麦畑の道を進み出発地点の公園に着いた。公園内 で偶然に見つけたサクランボは実に美味そうに色づいていた。
  昼食後富良野から180km離れた日本海側の増毛町には一般道を主に走行し、白樺の木等自 然が残された原生林の山間部を移動した。 増毛町に近づくにつれ上部が台形の形の暑寒別岳 が姿を現し、登山された方の思いで話で車内は盛り上がった。  
 増毛町では140年前の建物を使用して酒造りをしている“国稀酒造”を見学し結納式で使用する角樽の縁起話等を伺い宿に向かった。 夕食後増毛海岸に立ち寄り、日本海にすっかり日が落ち茜色に染まった幻想的な空とさわやかな海風を楽しんだ。

 富良野岳や十勝連峰の見晴らしが
抜群の“夕茜舎”から出発です。
 千望峠フットパス歩きで出会った
農機のサイズは半端なく大きい。
 麦畑の小鳥の声や見知らぬ花の
観察で隊列は自然と長くなります。
 千望峠駐車公園内の熟した
サクランボ。鳥さん達が頂くのかな。
 国稀酒造の酒蔵内部を見学。
一升、益々繁盛の縁起話等伺う。
 夕食後の増毛海岸。宵の明星、
茜色の雲、波の音・・最高だった。



第3日目

天 候  晴れ / 曇
コース  増毛館7:40= R232「オロロンライン」=おびら鰊番屋8:50=みさき台公園10:20
     = オトンルイ風力発電所13:00=サロベツ原生花園13:40=豊富温泉=大規模草地牧場 15:40
     =豊富町・民宿「あしたの城」16:10

 早朝の増毛町海岸の散歩では、雪を抱く朝日に映えた暑寒別岳がくっきり見えた。 増毛館での朝食後に日本海沿岸に沿うR232「オロロンライン」にて北上。小平町では明治〜 大正にかけて最大200名が暮らして鰊魚を営んだ“花田屋番屋”を訪れ当時を偲んだ。
 羽幌町の沿道には小型の風車が立ち並び、オロロン鳥が棲むと言う沖合の天売島は晴天 ながらも望めなかった。初山別村では“みさき台公園”に立ち寄って高台からの景色を楽し み、遊歩道で海岸に降り寄せ来る波を楽しんだ。車は北上を続け、天塩から稚内に至る広大 なサロベツ原野に到着した。まずはサロベツ原野駐車公園に移動して3.1qの沿道に28基の 大型風力発電機が一列に並んで回っている姿は圧巻であった。サロベツ原生花園の天気は曇りで肌寒く防寒対策を行い約1qの遊歩道(木道)を歩き、 エゾカンゾウ、ワタスゲ等の花を見つけ楽しんだ。また絶滅危惧種のシマアオジの現れるのを飯抜きで6時間も待っている愛鳥家達に出会い、その熱意に驚いた。 豊富町では大正時代に石油試掘時に噴き出した油分を含む温泉(豊富温泉)に立ち寄った。浴室内は石油の匂いが立ち込め、 浴槽には油膜が浮かんでいる皮膚炎に効くと言われる温泉だが入浴後いつまでもぽかぽか感じた。“坂の上の雲”のロケ地の大規模草地牧場を経由して豊富町の民宿に向かった。 北・北海道の日の入りは関東より遅く、庭先のテーブルにて乾杯し話を弾ませ会食した。

 朝日に映える暑寒別岳  みさき台公園の景色は素晴らしく、
多くのテントが設営されていた。
 サロベツ原野のオトンルイ風力
発電所。28基の大型風車は圧巻だ。
 サロベツ原生花園の遊歩道にて
シマアオジの飛来を待つ愛鳥家達。
 日本一広い“大規模草地牧場”。
至る所に乳牛や馬達の姿が。
 小鳥が鳴き、花の咲く“あしたの
城”のお庭での会食は最高でした。




第4日目

天 候  晴
コース   民宿6:50=ノシャップ岬8:00=宗谷岬9:20=宗谷丘陵フットパス歩き10:35/14:1
      =宗谷公園=稚内北防波堤ドーム15:10=稚内公園15:30= 稚内・旅館「山一」

 宿を出た車は沿岸のオロロンラインで一路ノシャップ岬に向かう。 道端の草原には“はまなす”や“エゾスカシユリ”が咲き、キタキツネが顔を覗かせ、岬近くの市街地で野生の鹿さん達が草を食む光景を見ると、これぞ北海道だと思った。 ノシャップ岬から海に浮かぶように見える利尻富士。残念ながら雲に覆われその姿は見られない。日本最北端の地“宗谷 岬”に向かうとコロナ禍でも多くのライダーや観光客がおり、さすが人気の観光地だ。
 係の方が宗谷丘陵フットパス終点の宗谷公園に車を置き、バスで戻られるのを待ち11qのフットパス歩きを開始した。 宗谷丘陵は1万年前の氷河期に生まれたなだらかな丘陵で草原には野生の鹿さん達が群れをなし至る所で姿を見せた。 牧場に放牧されている“宗谷黒牛” の群れが私達の後をつけて歩いてくれた事には感動した。途中57基の大風車群を見つつ歩を進めると、 フットパス残り3qはホタテの貝殻を砕いて敷き詰めた白い道歩きだ。白い道と青い空。絵になる風景の中に突如“利尻富士”が初めて姿を現し皆は万歳と叫んだ。
 宗谷公園から車で稚内に移動し北防波堤ドームの見学や山の中腹にある稚内公園から市街 地を眺め旅館に向かった。
 旅館では毛ガニ等北海道特産の味覚を楽しみ最後の夜を過ごした。

 ノシャップ岬。波静かな日本海に
江尻富士は望めません。
 やって来ました日本最北端の
宗谷岬です。
 宗谷丘陵フットパス。歩き始めは
草原の鹿さん達とのにらめっこ。
 牧場内で後をつけてくれた宗谷黒牛。
人懐こい牛さんともお別れ。
 フットパス最後の白い道。ようやく
利尻富士のお出ましです。
 高台の稚内公園にはアルメリアの
花が咲き、見晴らしは最高です。




第5日目

天 候  曇⇒晴
コース   宿7:30= 宗谷ヒストリーロード=猿払公園9:00=モケウニ沼9:40/10:00=ベニヤ 原生花園
      10:20/11:10=クッチャロ湖11:30=道の駅(昼食)=エサヌカ線直線道 (13:20)
      =メグマ沼自然公園15:10=稚内空港17:25=新千歳18:20/20:10=羽田21:45

 稚内の宿から 宗谷ヒストリーロード(R238)にて宗谷岬を経由し猿払公園に向かう。道の左側の海は寒流のオホーツク海。 冷たく湿った空気が漂うのか霧(ガス)が発生しており、他の車は殆どなく原生林から鹿が飛び出してくる。 これが最果ての風景なのか。猿払公園を経由し雄大な牧草帯に囲まれたモケウニ沼に向かう。モケウニ沼では熊が目撃されたとの情報があり、 沼までの木立の細道では鈴を鳴らし、大声を出しつつ進み、沼近くの草地では咲き始めた可憐な花々を見つけ楽しんだ。車は浜頓別町のベニヤ原生花園に向かった。 ベニヤ原生花園は海に近い場所に整備された原生の花園で1周90分コースの一部を歩き、はまなす、エゾニュウが咲き、名残りを残すスズランも見つけ自然を満喫できた。 車は更に10月にはコハクチョウが飛来するクッチャロ湖に向かいウグイスの囀るダテカンバの遊歩道を歩き、 浅茅野団地の牧草地の一直線の道路“エサヌカ線”(2ケのクランク部を含む16qの直線道路)で逃げ水等見つけ感動した。 稚内空港の近くにて地元の方にメヌマ自然公園まで道案内して頂き、飛行機の時間の許す範囲で公園の遊歩道を散策し空港に向かった。
 
 今回の5日間の山行にて、参加された方々は与えられた旅の役割をこなし、旅行会社のツアーでは味わえない安く楽しくフレキシブルに動けた旅行が出来た事を皆で確認しあった。 山行の詳細を企画して頂き、長距離(780q)を運転して頂いた係の皆様、同行して頂いた 皆様に感謝です。

 オホーツク海沿岸の猿払公園
は曇りで肌寒い。
 熊目撃情報有りのモケウニ沼も
鈴を鳴らしての散策です。
 はまなす等多くの花が咲いていた
広大なベニヤ原生花園
 
 
 
 白鳥が飛来するクッチャロ湖の
“文芸の道”を散策しました。
 牧草地の中の数kmの直線道路。
やはり北海道は広い。
 飛行機の出発時間とにらめっこして
メヌマ自然公園の散策です。