天 候:晴
参加者:11名
行 程:
日向大谷ー清滝小屋(泊)ー両神山ー(八丁尾根)ー八丁峠ー坂本
両神山頂上にて、充実の笑顔がこぼれる。
日向大谷のバス停から歩き出す。真夏かと思うような強い日差しだが、登山道に入ると沢沿いの緑陰の道で快適に高度を上げていく。鎖場があったりの変化のある道で、14時半頃には今宵の宿、清滝小屋に到着する。小屋はよく手入れの行き届いた快適な小屋で、トイレも清潔で素晴らしい。ただ、かつて焼失したことがあるせいか、小屋内は火気厳禁とのことで、外の小屋掛けで炊事をすることになるが、冬季は寒いだろう。小屋内の一角に火気使用スペースがあればいいのにと思う。ここで、めいめい持ち寄った食材で夕食にする。お酒も入って楽しいひと時であった。明日に備えて20時ころには皆、シュラフに入った。 翌朝、小屋周囲は霧に巻かれていたが、晴天を信じて歩き始める。神社を過ぎて産泰尾根に登れば、そこは雲海の上。周囲の展望が開けてくる。富士山が奥秩父の山々の上に顔を出す。そして簡単な鎖場を乗り切るとそこが頂上であった。はるばる山形県から、そして静岡県からの参加者があったが、360度の大展望に、遠方からの参加も報われたと信じたい。北アルプスも全部見えていた。 だが、ここからが今回の真骨頂だ。垂直に近いような鎖場を、無人小屋宿泊の装備を背負って次々と越えていく。しばらくすると八丁峠からと思しき若者たちのグループに次々と出会うが、彼らは皆ヘルメットにハーネス、金物をジャラジャラ言わせて歩いてくる。安全装備はわからないでもないが、このコースにそのいでたちは過剰だろう。彼らの親たちと同年代の我々が、彼らよりもはるかに大きな荷物を背負って、軽々と鎖場をこなしていく姿に、ファッション優先登山の愚かしさを自覚してもらいたいものだと思う。 鎖場を十分堪能して、やがて八丁峠に着く。ここからは整備不良の山道を、坂本バス停に向かって下っていく。途中、大岩と呼ばれる地点で、道を失う。埼玉県の銘のある指導標は林道を指している。だが、林道を降りたのでは遥かに遠回りになる。大岩の前で、沢を渡った橋の途中から、大岩を回りこむようにかかった橋とも言えないような木道を注意しながら下ると登山道にでた。罪な指導標を立てたものだ。 あとはところどころ、崩れかけたような道を慎重に下り、やがて小さな神社にでたところから、気楽な登山道になった。充実感に満たされながら、そしてなんとも微妙な時刻にバス停に降り立った。バスを待つにしても、周囲に自動販売機一つない。結局ここからタクシーを呼んで、早々に小鹿野の街に戻り、名物わらじカツを食べてビールで乾杯してこの山行を締めくくった。 O.記 |
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