天 候: | 晴・曇 |
参加者: | 8名 |
18日 札所31番観音院入り口から、沢づたいに牛首峠に登る山道に入り、途中の分岐で昇竜の滝に向かう。ほとんど水の流れていない滝を見てから、高巻きルートを探す。右岸側の稜線まで登らないと、この滝は越えられないようだ。しばし、崩れやすい斜面と格闘して稜線を少し登り、滝上の沢を渡って一本北の稜線を横切っていく。と、古いロープが垂れ下がる岩に出くわした。向かって右側には、白黒の丸い的があり、的岩と呼ばれているとのこと。そしてこの岩の下部が、見事な石門になっていた。 石門越しに、観音山が意外なほどの鋭鋒に見える。素晴らしい岩の造形に、参加者一同感激した。ここで、腹ごしらえをして、牛首峠に向かう。急斜面を木につかまりながら下降し、沢床に降り立つと、わずかにこの沢を下れば峠への登山道であった。 峠はまるでキレットのようで、両側は岩場になっているので、この岩場でロープワークの練習を行った。若干傾斜のゆるい岩場にメインザイルと補助ザイルを垂らし、それぞれに懸垂下降の練習をし、ザイルの太さで下降器の使い勝手が大きく異なることを体感した。器具を使っての練習に慣れたあとは、最近の教科書にはあまり載っていない肩絡みの懸垂下降も試した。さらには場所を変えて、垂直に近い、最後は空中懸垂になるような壁を安全に下降して、懸垂下降の練習を終了した。初めての人も、イメージがつかめたのではないかと思う。 このあとは一般登山道を登り、観音山に登頂した。山頂からは、的岩を探すが、新緑の洪水の中で、なかなか見つからない。ようやく「的」を見つけて石門の位置を確認した。陽もだいぶ傾く頃、観音院に下山して今日の山行を終えた。 酔人山荘では、いつものごとく美味しく楽しい宴会になったが、昼間の余韻か、今回はザイルを引っ張り出して、様々な結び方を学んだり、器具の使い方のレクチャーを受けたりして、実に有意義な時間を過ごした。 19日 朝食後、般若山に向かう。法性寺の境内を抜けて山道を登ると、お船と呼ばれる岩場にでる。高度感抜群で、岩場の途中に何やら花が咲いているのが見えるが、覗き込もうとするとそのまま転落しそうだ。奥の院からは稜線を外れて、亀ヶ岳展望台に続くトラバース道を行く。沢を2本渡ると稜線になり、下って行くと左手にまるで怪獣ガメラのような亀ヶ岳が見えてきた。今日の目的地だ。 ところが、亀ヶ岳へのルートがわからない。結局釜ノ沢五峰の登山口にある長若山荘まで降りて、ご主人に尋ねてみる。すると、亀ヶ岳のあたりは、個人の所有地で、今は登る人もいないので道もよくわからなくなっているという。道がわからないのは、織り込み済みだが、私有地であることを知ってしまった以上、黙って侵入するわけにはいかない。そこで、土地所有者のお宅を訪ねてみるが今日はお留守ということで、登山の許可を得ることはできなかった。 止むを得ず、亀ヶ岳へのチャレンジは、仕切りなおしにして、どこかちょっとした岩場はと、クルマで走ってみるが、手頃なところも見つからなかった。釜ノ沢集落の奥へ林道を登って行くと金精様を祭った神社のある文殊峠にでるが、ここには長若山荘の天文台があり、素晴らしい眺めであった。そこで、ここでのんびり昼食として今回の山行を終了した。この私設天文台は素晴らしいロケーションで、さぞかし星が綺麗だろうと思われる。長若山荘に泊まって、昼間はこのあたりの山に登り、夜は天体望遠鏡を覗く、というお酒を飲んでいる暇もない山行もいいのではと話し合った。 O.記 |
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