9日21時に熊谷を出発。関越道をひた走り、新潟西ICからは一般道の新潟バイパスを走る。でもこの道はまるで高速道路。途中休憩しながら約5時間で、登山口である飯豊山荘の駐車場に着いた。
車の中でうとうとと仮眠した後、明るくなるのを待って重荷を背に、飯豊山の頂稜を目指して、いきなりの急坂をゆっくりと登りはじめる。ルートがきついのは、あらかじめ覚悟済み。だが、懸念は日程後半の「寒気が入って山は荒れ模様」という天気予報、実は出発前にもどうしようかとちょっと考えさせられるほどの予報だった。
時折広がる眺めに足を止めながら、それでも確実に標高を稼いでいく。だが、湯沢峰を越えたあたりで、A氏の足がつり、山行継続に黄信号。芍薬甘草湯を飲んだり、水分補給したりして、歩き出してみるがやはり歩けない。
ゆっくり休んで、だましだまし行けば、登れないことはなさそうだが、この状態で無理して登っても、全行程をこなして、いざ下山しようとしたら、荒天で降りられないなんていうまぬけな事態が待っているかもしれない。と、総合的に判断して、残念だがここで計画を中止した。勿論A氏は、自分一人で下山できるし、飯豊山荘からはバスで帰れるから、山行を継続してくれと希望されたが、やはりパーティとして山に入ったら、下山するまでパーティは解散しないもの。
登山口まで戻り、飯豊山荘の天然温泉に浸かって、今後を検討。A氏を坂町駅まで送った後、私はかねてから狙っていた鳥海山に登ることにした。山麓の小屋に今夜は泊まり、明日日帰りで鳥海山に登るなら、天気予報の言う荒天にも捕まらないであろうという計算だ。
(この鳥海山山行は、個人山行報告として図書館コーナーに掲載)
(O記)