731 中越・粟ヶ岳  -「ヒメサユリロード」をゆく-

6月18~19日(日) 二日目歩程約6時間 やや健脚向き

ヒメサユリと粟ヶ岳南峰

熊谷駅南口を11時に出発し、関越自動車道をひた走ります。途中赤城高原SAで、軽く昼食をとって、あとは休憩もせずに走り抜け、三条燕ICで1000円高速をおります。
約3.5時間のドライブで、加茂市営粟ヶ岳県民休養地キャンプ場に到着しました。キャンプ場は市営ですが、利用料金は無料で、テントサイトは写真のようにほぼ水平な地面で、短い草が生えています。そばにはテーブルといすが整備され、少し離れた場所には、かまどつきの炊事場や、水洗トイレが完備しており、至れり尽くせりでした。これで無料とは・・・・・。加茂市に感謝です。

キャンプ場全景 テント設営後ティータイム

キャンプ場に着く寸前まで、途中の道路では雨が降っていたのですが、キャンプ場に着くと、このあたりはほとんど雨が降っておらず、地面も乾いていました。何という幸運。
早速テントを設営して、のんびりティータイムにしました。U氏は、新調の自前テントをたてて、ご満悦です。
空はどんどん明るくなり、明日の晴天を期待させる雰囲気になってきました。17時過ぎ、夕食と明日の買い出しをかねて、加茂市街に出かけました。中高年5人がファミレスの客となり、子供や孫たちが大好きなハンバーグを食べてにっこり。あとは、地元スーパーで買い物して、再びキャンプ場へと戻ります。キャンプ場ではしばし、酒を飲みながら、黄昏色の夕空のもと、とりとめのない話をしながら親交を深め、20時頃就寝となりました。

翌朝は、今日の好天を予感させる、朝焼けでした。→

キャンプ場の夜明け

4時起床5時出発で、結露でびしょぬれのテントをそのままに、車で第二水源地へと向かいます。車を止め、念のため山ヒル対策にスパッツを付けたり、効果ありという防虫スプレーを靴にかけたりして、出発します。→

小尾根に付けられた、よく整備された道を登っていきます。振り向くと新潟平野や弥彦山、角田山が見えてきました。→→

第二水源地のダムを渡る 新潟平野の眺め
やがて山頂からの稜線に登りつくと、一気に展望がひらけます。右手には残雪を纏う、守門岳が堂々とした姿で望まれます。→
前方には、目指す粟ヶ岳が見えてきました(一番右の少し低く見えるピーク)。→→
守門岳の偉容 粟ヶ岳山頂を望む

登山道はほぼ忠実に稜線を辿っていきます。時々、梯子場やちょっとした鎖場があります。

ところで、「山ヒル」ですが、全く見掛けません。どうしてもつかみたい鎖や梯子についていたらやだなぁと思っていたのですが、皆無です。登山道がよく整備されていて、変にぬかるんだりしないよう、うまく排水ルートを付けたところが何ヶ所かありました。これだけ乾いた路面では、ヒルはひからびてしまいそうです。もちろん降雨時などは、出現するのかもしれませんが、今日はその心配もありません。地元の登山道整備に感謝です。

三連の梯子場 一番長い鎖場
まもなく粟ヶ岳ヒュッテ、というところで、ついにお目当ての「ヒメサユリ」が現れました。ぽつりと一輪、そしてまた一輪と、薄ピンクの花が路傍を彩ります。足元には関東ではあまり見掛けない「オオイワカガミ」も咲いていますが、申し訳ないことに今日の主役はやはり「姫」です。 最初に見つけたヒメサユリ ヒメサユリ オオイワカガミ
最初の一輪↑ きれいに咲いた一輪↑ オオイワカガミ↑

やがて粟ヶ岳ヒュッテに到着します。立派な無人小屋で水場も少し下にありました。この小屋で一夜の夢を結び、翌日粟ヶ岳を堪能するというのもいいアイデアです。
展望も素晴らしく、新潟平野の先にうっすらと佐渡島も見えてきたようです。また北東には飯豊連峰が堂々とした山容を見せています。

ここでゆっくり休んだ後、さぁ、いよいよヒメサユリロードに突入です。

粟ヶ岳ヒュッテ
ヒメサユリロード

中峰を越えるとヒメサユリロードももうじき終了です。あとは奥に見える粟ヶ岳南峰(三角点峰)を目指して最後の急登です。

粟ヶ岳をバックに

守門岳をバックに、粟ヶ岳頂上で記念撮影(大漁旗持ってくるのを忘れました!)→


山頂にいた春の妖精ギフチョウ↓

粟ヶ岳頂上での記念撮影
春の妖精ギフチョウ

さて、頂上の展望を堪能した後、後ろ髪を引かれる思いで山頂を後にします。「姫」たちともお別れです。

トントンと快調に往路を戻ります。下山していくと、多くの登山者とすれ違います。皆ヒメサユリがお目当てのようです。
梅雨時の貴重な晴れ間に、絶滅危惧種の姫たちにあえた事を皆で感謝しつつ、下山を続けました。

ヒメサユリ

下山してキャンプ場に戻り、すでに真夏かと思う程の日差しでよく乾いたテントを撤収してから、道すがらの「加茂美人の湯」に立ち寄りました。
ここからは粟ヶ岳が一望です。露天風呂にゆっくりと浸かりながら、ほんの数時間前の今日の山行を懐かしく振り返りました。素晴らしい山行でした。

(O 記)

美人の湯からみた粟ヶ岳