No. 577 
◇ 奥穂高岳

期日:8月20日(木)〜22日(土)
参加:5名
天候:晴れのち曇のち雨
費用:22000円

 一日目の上高地は爽やかな陽ざしに青空も見え、前途の山行に希望を持ちつつ、しかし…誰ともなく「下山の時の天気は判らないから、天気のいい今のうちにここで記念写真を撮っておこう」ということで、歩き始めて早々の河童橋での集合写真をパチリ。横尾から1時間の本谷橋の河原で、涼しい木陰にて清流を眺めながらの暫しの休憩。眼前の屏風岩を眺めつつ涸沢に向けて行くも、やがて正面に涸沢カールと聳える岩峰が見えだした。歩く足元にはシナノキンバイやトリカブト、クルマユリなどが咲いていて、涸沢小屋までの岩場の道々を時折可憐に揺れて慰めてくれる。赤い涸沢小屋に着き、荷物もそこそこに早速テラスからの展望を楽しむ。  涸沢カールのテント村の彩りと雪渓の向こうに聳える穂高の峰々。見惚れておのおの写真を撮りまくり、贅沢な風景をバックにまずは生ビールで乾杯。食後は早めに就寝する。
 二日目は早朝から小雨。この後も天候の回復は見込めないとの予報で止む無く安全策で北穂・前穂は諦めて奥穂高岳のみの登頂とし、この涸沢小屋に戻ることにした。小屋からまずは穂高岳山荘に向けて出発。 すぐに石畳そして岩場の急登が始まる。 やがてザイデングラートに取り付き緊張するが、所々にハシゴや鎖があるので安心でき、足場はしっかりしているので三点確保でザイデングラードの岩稜帯を登る登る。霧も濃くなり視界は悪く、目印のペンキマークを探しつつリーダーは何度も確認をしながら皆に「気を抜くな!」と声をかけ続ける。ザイデングラードに取り付き1時間、穂高岳山荘に到着。一息入れて山頂を目指す。ますます風雨は強くなり思いっきり下から吹き付けられて目も開けていられない状態。 急登の岩場を互いに声を掛け合って、やがて祠が見えて奥穂高岳山頂に至る。まさしく「バンザ〜イ!」である。神尾さんの百名山達成を皆で祝い記念写真を撮り「おめでとう」の握手握手。女性陣3名からの祝いのささやかな記念品を手渡し喜んで頂けてこちらも嬉しい。 さて風雨納まらず早々に下山し穂高岳山荘にて暫し休憩し、当日の宿泊をキャンセルして涸沢小屋に戻る。荷物を整理し、ここから延々上高地目指して、濡れた岩場に神経を集中させ約5時間の下山開始。上高地着17時。朝6時に奥穂目指して涸沢小屋を出発したので、今日一日で11時間歩いたことになり、皆で「頑張ったねえ〜」と労いの声をかけ合う。
 目まぐるしく変わる山の天気だったが、全員無事に下山でき神尾さんの百名山も達成でき、大いに満足の行く山行でありました。 帰路は皆で相談の結果、乗鞍高原の温泉にてゆっくり宿泊となり汗を流してご満悦の一日でした。 リーダーを始め同行の皆さん。 気持ちの良い心触れ合う山行をありがとうございました。U記


歩き始めの河童橋にて


河童橋の上から定番の風景、梓川と穂高の峰々


今日の宿、涸沢小屋が見えてきた


涸沢小屋のテラスにて。 まずは生ビールで乾杯!


テラスから見る感動の涸沢カール上部と前穂高岳と雪渓
  今年は例年より残雪の量が多いと山小屋の主の話でした。


2日目は小雨交じりの天候で殆ど視界ゼロ
足もとに神経を集中させる


濃霧の中、山頂直下の岩場と垂直のハシゴ


奥穂高岳山頂にて


去年の石田さん、今年の神尾さん…百名山達成おめでとう!


帰りは霧雨。 ザイデングラードを下りきりホッとして笑みがこぼれる