NO. s03
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◇ 雲取山
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コースタイム 5/22 西部秩父駅9:10=三峰神社10:45―炭焼き平11:45―霧藻ケ峰12:25〜50―お清平13:10―前白岩山14:15―白岩山頂15:10―芋ノ木ドッケ15:25―長沢背稜分岐15:45―雲取山荘16:40 5/23 雲取山荘5:55―雲取山頂6:25〜50七ツ石・鴨沢分岐8:10―七ツ石山頂8:20―堂所9:30―鴨沢11:32=奥多摩駅12:13=南浦和駅14:05 今回の山行に先立ち、事前に2回の訓練登山(扇山と鶴ケ鳥屋山)を実施し、体力には充分な自信をつけた上での山行であった。 [ 5月22日 ] 好天に恵まれた朝、西部秩父駅に集合し、バスにて三峰神社に向かう。終点に近づくにつれ、沿道に植えられたツツジが競い合って咲き、八重桜も満開で、この辺りは漸く遅い春の訪れだ。 バスを降り、登山道を歩き始めると、マムシグサが点々と咲き、黄色に輝くようにミツバツチグリが続く。緩い登りに足取りも軽く、霧藻ケ峰に到着。目の前の穏やかな稜線の和名倉山、その右彼方の鋸刃状の両神山を眺めながら昼食を楽しむ。 しかし、軽やかな気分はここまでで、出発したとたんに急降下。お清平からは前白岩山に向け急登、頂上を過ぎると再び急降下、白岩山に向け急登と、厳しいアップダウンの繰り返しに。しかし、息を切らせながらも、あちこちに咲き誇る山桜やバイカオウレンをしっかりと愛でる。白岩山頂上では鹿が出迎え、人懐っこい眼差しでこちらを見つめながら、徘徊している。 芋ノ木ドッケを過ぎた辺りから、新緑は姿を消し、広葉樹は漸く芽が膨らんだ程度で、檜のみが緑を残している。そんな折、岩の割れ目に根をおろしたイワウチワの花が忽然と姿を現した。まさに桜色をした清楚な雰囲気は、その場を離れがたい思いを抱かせた。 長沢背稜分岐を過ぎると、鶯の鳴き声、キツツキのドラミングが静かな空気を伝わってきた。そして、本日の目的地である雲取山荘を目前にして尾根に出た途端、“ヒュー”という甲高い音に驚かされた。三頭の鹿が姿を現し、その歓迎の一声であることを知った。 山荘への宿泊手続きを済ませてから前庭のベンチにおいて、湧き水で冷やされたビールと、保冷バッグで運び上げたツマミで祝杯をあげた。 平日ゆえに、7人で8畳2部屋を使用でき、夕食後は1室に集まり、マメタン炬燵を囲んで四方山話に花を咲かせ、20時半に床についた。 [ 5月23日 ] 4時半に起床。ホースから流れ出る、手が千切れるほどの冷たい湧き水で顔を洗い、5時から山荘の朝食を頂く。こんな早朝ながらも、たっぷり食べることができ、今日も全員元気に歩けることを確信。 5時55分に雲取山荘をはつらつとした気分で出発。間もなく、大きなザックを背にしながらも、軽い足取りで下ってくる一人に遭遇。それは、支部仲間のTさんであり、昨日、鴨沢から登り、雲取山頂の避難小屋に泊ったのだという。手を振って見送り、雲取山頂をめざす。 荒天や鹿の食害などによる山の荒廃の中を登り、6時25分に山頂に到着。まず最初に、雪を冠った富士山、北岳、間ノ岳が目に飛び込む。そして甲武信岳、飛龍山、大菩薩嶺、雁ケ腹摺山、鷹ノ巣山、棒の折山など、遠近の山々の眺望を楽しんだ。 広く整備された石尾根に歩みを進めると、鹿が食べないと言われているマルバダケブキが、栽培されてでもいるかのように斜面を覆っていた。七ツ石・鴨沢分岐で、七ツ石山登頂組と巻き道組とに一旦分かれる。登頂組は一息に頂上に到達、雲取山を仰ぎ見、西方の山並みを目に焼き付ける。下りは、倒木や斜面の崩壊に苦戦しながら七ツ石小屋を経由して、下方の分岐で巻き道組と好タイミングで合流した。 このあたりからは、広葉樹の目の覚めるような新緑が復活し、ミツバツツジの鮮やかなピンクがトンネルを成している。林床を埋めるフタリシズカを眺めながら、鴨沢バス停に11時05分に無事到着した。 奥多摩行きのバス、JR青梅線経由で南浦和には14時過ぎに到着し、乾いた喉を下山講で潤して2日間の山行を締めくくった。T 記 |
雲取山山頂
厳しいアップダウンの繰り返し
人懐っこい眼差しで我々を迎えてくれた野性鹿
ようやくゴールの雲取山荘
今日も全員元気に歩けそうだ
石尾根に向かって下山開始
栽培されてでもいるかのようなマルバダケブキの群生地
七ッ石山山頂より雲取山と辿り来し稜線の路
ミツバツツジのトンネルを行く
雲取山に咲く花(2008/05/22-23)