No.504  ◇霞沢岳


◇ 期 日:8月9・10日(土・日) 晴れ
参加者:  6名


コースタイム
8日 新宿発23:00=
9日 上高地バスターミナル5:30〜6:00−白沢7:10−徳本峠小屋9:40〜10:00−ジャンクションピーク11:00−(雷鳴・小雨のため引き返す)11:30−徳本峠小屋14:00
10日 〔2名〕徳本峠小屋4:30ジャンクションピーク5:40−K1ピーク8:00−霞沢岳山頂8:40〜9:00−徳本峠小屋12:20〜12:40−明神13:30−上高地バスターミナル14;30
     〔4名〕徳本峠小屋4:30−(徳本峠越え下山)島ヶ谷国道13:15=(バス)新島々駅13:45=松本13:57=立川15:39(西国分寺で解散)

 上高地バスターミナルから多数の登山者とともに梓川沿いを歩き、明神先の白沢出合にある徳本峠入口の標識に従って右折する。右折したのは、私たちグループだけようで、深閑とした原始林の中、沢沿い緩やかな道。1時間くらいで、右の尾根筋に取りつき、ジグザクの山道となる。高度が上がる従って木々の間から穂高連峰が見え隠れする。眺望の良い場所から、目の前に「前穂高岳」が独立峯のようピラダスに見える。梓川沿いから眺めたとき、奥穂高が手前に見えるのに、明神岳の奥にある山を「前」と命名した理由が納得できた。明治の先人たちが徳本峠を越え、見慣れた日本の山とは、全く異質の岩稜を、はじめて目にした感激が偲ばれる。

 徳本峠小屋は、新ハイキングの紹介とおり、昔ながらの古い山小屋ながら、家族的な対応で気分が良い。食事が大変良い。宿泊客は、15名前後で、6月の「ウエストン祭」の時期を除けば、いつも空いているとの由。

 快晴の中、霞沢岳を目指して出発。樹林帯なので日差しの強さは気にならない。尾根に取り憑く手前で、道が左折する場所から穂高連峰が一望できた。小さい湿地を通過してK1ピークを目指してガレ場に取り憑いたところ、空模様がおかしくなり、遠くから雷鳴が聞こえ始めた。時間的には大丈夫かとも思われたが、用心して引き返す。

 2人だけが、翌日、再チャレンジ。K1ピーク直下は、急登で、しかも、所々ガレており、登山道は意外と悪い。しかし、K1ピークからの展望は圧巻で、特に西穂から奥穂、前穂に連なる穂高連峰の展望は日本一。K1から、霞沢岳山頂までは30分ほどの稜線歩き。山頂は三角点だけの地味なものだった。

 本隊は、徳本峠越え。小屋を出発して、間もなく昨夜12時から登りはじめた、という登山者と出会って驚く。しかし、この人だけで、沢沿いに下る雰囲気の良い山道、やがて島ヶ谷南沢沿いの道となる。登山者は少なく、大雨で崩落した箇所が多数あり、しかも、復旧工事が未了の場所が多い。最新情報により通行可能か、どうかを、事前に必ず徳本峠小屋に問い合わせる必要があろう。岩魚留小屋は、廃屋で利用できない。二俣までも、同様に崩落箇所が数カ所あった。二俣からは林道となり、最初は樹木の影を歩いたが、高度が下がるに連れて気温が上昇し、東電付近からは直射日光を浴び、苦しい下山行となる。しかし、国道に出たところで、幸運にも上高地臨時便のバスに拾って貰い新島々駅に着いた。         伊藤 記